お菓子の商標登録【フランスパン工房】


お菓子の商品名やパッケージなどが多く商標登録されています。
確かにお菓子のネーミングやパッケージは、その商品の売り上げを左右するぐらい重要な意味を有していますね。

株式会社おやつカンパニーは、「チップス状のフランスパン菓子」について「フランスパン工房」の商標登録をしています。 この商標は、審査において「本願商標は『フランスパン工房』の文字を書してなるところ、その構成中『フランスパン』の文字は、指定商品中『パン』の一品種を表示したものと理解され、また『工房』の文字部分は、近年、食品を提供する分野において、例えば『パン工房』が菓子を製造販売している場所として使用されている事実が新聞等の記事で多数確認されることからすると、全体として『フランスパンを製造販売している場所』程の意味合いを理解・認識させるものであるから、これを本願の指定商品に使用しても、単に商品の製造・販売場所を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する」として拒絶査定を受けました。

3条1項3号は記述的商標(商品の産地や役務の提供の場所などを普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標)については識別力がないものとして登録を受けることができない旨を定めています。また4条1項16号は、その商品の品質または役務の質の誤認を生じさせるおそれのある商標については登録を受けることができない旨を定めています。

拒絶査定不服審判(不服2007-20480)を受けて、出願人は拒絶査定不服審判の請求をしました。その審判では、「そのパン工房において、パンの他に、菓子類等も併せて製造、販売されている実情を考慮したとしても、本願の補正後の指定商品との関係において、本願商標が、直ちにその指定商品の製造・販売場所を直接的かつ具体的に表示するものとして、これに接する取引者、需要者に理解、認識されるとまではいい難いものである。さらに、当審において職権をもって調査するも、「フランスパン工房」の文字が、その指定商品を取り扱う業界において、商品の品質等を表示するものとして、取引上普通に使用されている事実も発見し得なかった。そうとすれば、本願商標は、その構成文字全体をもって、特定の意味合いを有しない一種の造語を表したものとして認識されるとみるのが相当であって、これをその指定商品について使用するときは、商品の品質等を表示するものとはいい得ず、自他商品の識別標識としての機能を十分に果たし得るものであり、かつ、これをその指定商品中のいずれの商品に使用しても、商品の品質について誤認を生じさせるおそれもないというべきである」として元査定を取り消し、「フランスパン工房」の商標は登録されるに至りました。


                             (2013年4月4日)

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